== おはなし ==

カナリアかばん店 その2

ぐりことびすこは、てくてく歩いて行きました。
橋をわたって、知らない町へ。
地図のとおり歩いていくと、古ぼけた商店街に出ました。

二人の背中を、夕焼けが、追いかけてくるようでした。

yuuyake2_convert_20120320191915.jpg

あれ…夕焼け…
どう考えたって、30分くらいしか歩いてないはずなのに。
お昼に学校をぬけだしてから、1時間もたっていないはずなのに。

おかしいなあと思ったそのとき、地図の終点に到着しました。

ビルの前に看板もでています。


カナリアかばん店

うれしくなったふたりは、異変を忘れて、階段をかけあがりました。
二階の奥まった部屋に、その店はありました。

勇気を出して、おはいりください。

ドアには、そう書いてありました。

確かに、しんと静かなビルの閉ざされた部屋は、入るのに勇気が要りそうです。
ふたりは、そろそろっと、ドアをあけました。

うわ…暗い。
中は、薄暗く、一瞬ふたりは、なんにも見えないと思いました。
けれども、目がなれればやがて、お店の中が、ぼんやりと、見えてきました。

20120320e.jpg

並んでいたのは、おびただしい数の、こけしでした。
こんなにすごい数のこけしを、見たことがあったでしょうか。
かばんなんて、どこにもないのです。
こけし、こけし、こけし…
そして、棚の上には、いくつもの、とりかごが並んでいます。
とりかごに入っている鳥は、どれも本物ではないようでした。

かばん店なのに、ここにあるのは、こけしと、おもちゃのとりかごだけのようなのです。
その時、どこからか声がしました。

「いらっしゃいませ」

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