== おはなし ==

パレードに雨をふらせないで その1

イナホ君は、10歳の誕生日に、おかあさんからびっくりプレゼントをもらった。
それが、新しい家族だったんだ。
正確には、新しいおとうさんと妹。

イナホ君とおかあさんは、ちっちゃなアパートから、新しいおとうさんのうちにひっこした。
そこは庭があって、二階にイナホ君専用の部屋もあるんだ。

おかあさんは前みたいには、働かなくてよくなった。
それに、ほんとはずぅっと、オンナノコが欲しかったんだそうだ。
そのことをイナホ君は、今までちっとも知らなかった。おかあさんがイナホ君と二人で幸せだと思い込んでいた。

おかあさんは、新しい娘カナンちゃんにべったりになった。

新しいお父さんは、あんまりうちにいない。よって、殆んど関わりないので、気にならないが、おかあさんの変わりようが、イナホくんには、悩みの種になってきた。

TS3R1573.jpg


ある日、学校から帰ったら、イナホくんのタカラモノがみんな、捨てられていた。
イナホくんはゲームだの野球だの、クラスのみんなが夢中になることに、あんまり興味がない。
それより古いちいさいものを拾うのが趣味なのだ。

なんともいい感じにサビた釘。曲がり具合がすてき。
海へ行った時拾った傷だらけで、曇ったビン。のぞくと、奇妙な庭がそのなかに見えてくるんだ。。
空き地に埋まっていた、世界が百万個にも増殖する、プリズム。
ものすごくちいさい、異国の缶。

自分の知らない時間を生きてきたモノタチをながめるのが、イナホ君の至福のひとときだったのだが。。
そのタカラモノは、みんな、捨てられていた。

おまけに、イナホ君は、学習塾というものに、行かされることになった。






ぽちぽちぽちぽちっ!!(まもちゃんより)
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