== おはなし ==

怪異★砂場兎温泉  その2

番台にすわっているのは、そらちゃんだったのです。
いつもクールなべべちゃんですが、この時ばかりは大きな声をだしてしまいました。

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「そらさんっ、なんで黙って家出したんですか!」
そらちゃんも、びっくりしています。

「ダイエット、ダイエットって言いすぎたのがいけなかったの、だったらごめんなさい」
気をとりなおして、べべちゃんが、言いました。
「家出じゃないのごめんなさい」
そらちゃんも謝りました。
「わたし、自活して立派になって帰るつもりだったんです」
あの甘えんぼのそらちゃんが、そんなこと考えていたなんて。
「えらいわそらさん、でも心配しましたよ。とりあえず、お風呂に入りますね」
べべちゃんは白い硬貨を三つ、番台に置きました。するとそらちゃんが
「アタマどれにされますか?」急に職業的な声になって尋ねるのです。

ベベちゃんの髪はいつも、高い高いおだんごに結いあげてあります。その中にはすごーい秘密が…ああ、このおハナシは、またの機会に。
ともかく、秘密のお団子のせいで、べべちゃんは外では髪は洗いません。
いらないわと言うと、そらちゃんは、おかしな顔をしました。そして、何か言いかけたのですが、その時、男湯のほうに、お客さんがきたようです。
「いらっしゃーい。アタマどれにされますか」

そらちゃんが威勢よく、そっちのお客さんの応対をしているので、べべちゃんは、お仕事のじゃまをしないよう中へ入りました。

そらちゃんがみつかってほっとしたし、思いがけず立派に働いているのもうれしいし、久しぶりのレトロなお風呂にもわくわくしてきたのです。

それにしてもスナバウサギ温泉だなんて、おかしな名前だこと。お湯のかわりに砂だったりして。

誰もいない脱衣所でおだんごヘアにていねいにキャップをかぶせると、べべちゃんは、浴室のガラス扉を引きあけました。


      つづきます





ここをぽちぽち(まもちゃんより)

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