== おはなし ==

三匹の大家ぶた お話の箱 二個目

ある時、わたしは、なんと、畑から人形が生えるという、怪しい森のうわさをききつけ、、レポートをものせんと、旅に出た。
現地に何泊かして、真面目に調査するのだ。

森のそばに、レントハウスがあるのは、ネットで調べてきた。
しかして、ネット画像とまったく異なる、しょぼい、わらぶきの小屋。
中から出てきたのは、目つきの悪い、おばさんだった。レント料100ガルルって。
高い。
仕方なく、請求されたとおり、前金ではらった。カードは使えなかった。
不安は的中し、一夜目にして、ちょっと風が吹くと、わらの屋根は、きれいに飛んで行ってしまった。

わたしが苦情をのべると、おばさんは、へらへら笑いながら、別の下宿に案内してくれた。むろん、返金の話はでない。
そこにいたのも、いじわるそうーな、おばさんだった。
そこは、むさくるしい丸太小屋で、えっ今度は200ガルル。
しかし、こんな僻地まできて、いまさら、調査もせずに、帰れはしない。
わたしは、泣く泣く、お財布を出した。


しかも、このふたりのブタは、姉妹らしくて、きこえるようなひそひそ声で、オオカミが、とか、オオカミのくせに、とか、こわいこわいとか、私をみながら、ささやきあっている。
確かにわたしはオオカミだけど、まじめに学問を追及する学生だし、野菜がすきで、ブタなんか、食べたくない。太りたくないしさ。

いやな気分で寝ていたら、また夜中に、丸太小屋が倒壊した。
風もふいてないのに。
朝の光でよく調べたら、丸太にロープをひっかけて、ひきずった痕跡が。


DSC01614a.jpg
はっと地面から顔をあげると、ぶたのおばちゃんたちは、三匹に増えていた。

三匹とも、満面にいやらしいにやにや笑いをうかべて、こわいわーオオカミなんざとめたからこんなことに、あたしたちって親切心が災いするんだわねえとか、きこえよがしにささやきあっている。

あんたはおそろしいオオカミだけど、あんまり気の毒なんで、最後のペンション紹介してあげてもいいわ、と、わらぶき小屋ブタが、猫なで声を出した。
この子が経営している、レンガの立派な建物なのよ、丸太小屋ブタも言った。
新顔のブタが、にんまりしながら、あんたには特別に、たったの500ガルルにまけてあげるよ、と進み出た。

どうせカードは使えない。
わたしは、きこえないふりをして、荷物をまとめて、うちへ帰った。


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